漢方は効かない。そのような話も良く聞きます。
なぜなのか。
これには理由があると考えます。
あくまで、私個人の意見です。
1、症状に対して、正しい漢方が提供されていない
2、漢方を使用するのは、西洋医学にて治療をした後
まず、1についてです。
現代のおいては、漢方薬はどこでも手に入るものになりました。
どの街にも大規模にチェーン展開されたドラックストアがあり、主要な漢方は購入できます。
その際、どの漢方薬を購入するか検討を行うのは、間違いなく購入者であるあなたです。
インターネットによって、情報を手に入れることが容易になったため、例えば、風邪には葛根湯、ダイエットをするなら防風通聖散といった平面の情報は瞬時に手に入ります。
ですが、残念ながら購入者はあくまで購入者であって、専門家ではありません。
風邪は一つじゃありません。ダイエットを考えている人が、どのように体重が増加したのか、それも一つではありません。一人一人、理由も結果も行動もすべてが異なるのです。
本来、効かなかったのではなく、効く薬を飲むことができなったが正しいのです。
それは購入者が間違えた、ということではなく、情報の波が高すぎるがために判断できるわけがないのです。
どんな分野でも専門家という職業が廃れないのは、大波の背後の波も見て判断できるからです。
次に2についてです。
西洋医学は現代、当たり前です。当然正しい判断です。
どこか体に不調を感じて最初に向かう場所は、ご自宅近くの病院はかかりつけがあればそこで治療をするでしょう。
ですが、病院にいっても治らなかったとご来店される方は創業以来後を絶ちません。
時には、当店でどの漢方を飲んだほうがいいか聞いてこいと病院で言われたという方もいらっしゃいました。
症状が始まり、治療期間は数年、時には10年と経ってからご来店される方もいらっしゃいます。そして症状は、時間は経てば経つほど改善に時間がかかるようになってしまうのです。
そして、容易に治すことができなくなった時、症状が慢性化、複雑化、ひどく悪化した時に藁にも縋るような思いで漢方薬を求めているのです。
そして、お客様は長く症状に悩んでいますから、いつ治るのかを聞きます。
正直に言います。
10年苦しんだ病が1か月、2か月で見違えるように改善するというのは難しい。絶対ないとは言いませんが。
ですが10年分のつらさを緩やかに改善していくような選択するのが私の仕事です。
しかし、悲しいかな。その改善の流れを途中でやめてしまう人もいるのです。
緩やかな改善はどうしてもわかりにくい、これは効かないなと判断してしまうのでしょう。
自分に合うものを選べなかった、正しい説明を受けられなかった。
そんな漢方購入者がいること、そしてこれは効かないものだと感じてしまったことは、とても悲しいことです。
漢方は10分そこらの相談時間では正しい判断ができない、非常に難解で様々な考察が必須なものなのです。それこそ、熟知した漢方の専門家ほど短時間で判断することを避けるでしょう。当店は場合によっては一時間以上お話を伺うこともあります。
以前飲んだ漢方は効かなかった、何年も悩んでいる症状がある方は一度、ご連絡ください。
可能であれば、お時間に余裕をもってご来店ください。
西村
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